The Fascinations!

艶やかな物欲。ウォッチ

クラシック!

text by Takagi Norio, photos by Kodera Hiroyuki

ゴルフファンが好む時計は、大抵はスポーツウォッチだ。頑丈で水に強く、汗をかいても気にならない。普段使いには便利である。しかしタイドアップして出かけるとっておきのレストラン、あるいはフォーマルなパーティなどではスポーツウォッチはふさわしくない。“ここぞ”という席のために、上質なドレスウォッチを1本用意しておくのも、紳士のスポーツたるゴルファーのたしなみであろう。

ここで紹介するのは、スイス時計産業のふたつの中心地、ジュウ渓谷とジュネーブとを代表する老舗時計メゾンの定番ドレスウォッチである。

『オーデマ ピゲ』は、1875年にジュウ渓谷の町ル・ブラッシュで創業した。今も創業者一族が経営するスイスでも稀有な存在。〈ジュール オーデマ〉は、その創業者の名を冠するコレクションだ。モデル名にある“エクストラ シン”とは、超薄型の意。搭載するムーブメントのキャリバー2120は、厚さはわずか2・45ミリの薄型自動巻きの傑作であり、ケースも6・7ミリと薄い。シンプルなダイヤルには、リーフ型の針と放射状の装飾(ギヨシェ)とがエレガントさを際立たせる。ゴールドのインデックスの間のギヨシェは、分インデックスを兼ねていて、装飾性と機能とを巧みに融和させた。

 

オーデマ ピゲ
AUDEMARS PIGUET
ジュール オーデマ エクストラ シン

美形に込められた高い技巧とこだわり。

プロゴルファーに〈ロイヤル オーク オフショア〉の愛用者が多く、読者にはスポーツウォッチの印象が強いかもしれないが、こうしたクラシックなスタイルも得意。ダイヤルだけでなく、ケースもベゼルにステップを設けるなど造作に凝る。ゴールド製の針やインデックスは、やはり完璧な鏡面仕上げを施し、美を称える。

掲載商品につていのお問い合わせ/オーデマ ピゲ ジャパン 電話03-6830- 0000

 

 

 

Profile

高木教雄
たかぎのりお/フリーライター。時計や建築を含むプロダクトデザイン全般を主な対象とし『BRUTUS』『Casa BRUTUS』『クロノス日本版』『時計Begin』などで執筆。バーゼル・ワールドの取材も1990年代末から取り組んでいる。著書に『世界一美しい、キッチンツール』(世界文化社)があり、時計師フランソワ-ポール・ジュルヌ著『偏屈のすすめ』(幻冬舎)の構成・分析を担当。

AUDEMARS PIGUET
ジュール オーデマエクストラ シン
●自動巻●18Kピンクゴールドケース●アリゲーターストラップ●径41 mm●2気圧防水●価格2,700,000円(税別)